はじめに:「ひとり事務、しんどすぎる…」と思っているあなたへ
小さい会社でひとり事務をしていると、ふとした瞬間に不安になりませんか?
「これ、本当に合ってる?」 「誰かに確認してもらいたいけど、頼める人がいない…」 「仕事がどんどん増えてきてるけど、これって普通なの?」
こんな気持ち、ひとり事務をしている人なら一度はかならず感じたことがあると思います。
こんにちは、いもこです。私は未経験・前任者なし・引き継ぎなしという、なかなかハードなトリプルコンボでひとり事務をはじめて、気づけば17年が経ちました。
今日は、そんな私が実際に「しんどかった・つらかった」と感じたことと、それをどうやって乗り越えてきたかを正直にお話しします。きれいごとなし、体験談ベースで書いていくので、同じ立場のかたにとって少しでも参考になれば嬉しいです。
ひとり事務がしんどい理由:全部「ひとり」が原因だった
チェックしてくれる人がいない恐怖
ひとり事務で一番しんどかったのは、ずばり**「誰も確認してくれない」**ことでした。
特に振込作業。金額を間違えたら大変なことになるのに、最終チェックをするのが自分しかいない。ダブルチェックが当たり前の会社で働いていた経験がある人なら、これがどれだけ怖いかわかってもらえると思います。
私の場合は前任者がすでに退職していて、「これで合ってるの?」と聞ける人がまったくいませんでした。毎月の支払いのたびに、心臓がドキドキしていたのを今でも覚えています。
「何がわからないか、わからない」という謎の不安
未経験からのスタートで特につらかったのが、**「何がわからないかすらわからない」**という状態でした。
ベテランの人なら「あ、これは知らないけど調べればわかる」と整理できると思うんですが、初心者のころって「もしかして自分、大事なことを知らないまま仕事してるんじゃないか?」という漠然とした不安がずーっとつきまとうんです。
何年経っても完全には消えないんですが、これが一番精神的にしんどかったかもしれません。
仕事が増えていく謎現象
入社したころは「経理事務だけ」と言われていたのに、気づいたら…
- 労務
- 総務
- チラシ作成
- ホームページ作成
- 工事現場の手伝い
- 補助金・助成金の申請
…みたいな感じで、どんどん仕事が増えていきました。「今日は何もすることないです!」と社長に言っていた日々が懐かしすぎます(笑)。
小さい会社あるあるなんですが、できる人にどんどん仕事が集まってくる構造ってありますよね。
愚痴る相手がいない孤独感
地味につらいのが、同じポジションの人がいないこと。
仕事でモヤッとすることがあっても、「わかる〜!」と共感してくれる人が職場にいません。一般企業なら経理部・総務部みたいな部署があって、同僚と愚痴り合ってガス抜きできますよね。それができないんです…。
なぜひとり事務はここまでしんどいのか:背景と原因
ひとり事務がしんどい理由を整理すると、大きく2つに分けられます。
① 構造的な問題 小さい会社では人員に余裕がなく、事務を複数人で分担する体制が取れません。担当者が1人ということは、バックアップも不在ということ。体調を崩しても、わからないことがあっても、基本的に「自分でどうにかするしかない」状況になります。
② 情報格差の問題 大企業や中規模の会社なら、マニュアルや引き継ぎ資料が整っていることが多いですよね。でも小さい会社だと、そういった仕組みが整っていないことがほとんど。前任者から教えてもらえれば楽なのですが、すでに退職していたり、そもそもそんな余裕がなかったりして、「見よう見まねで覚えるしかない」状態になりがちです。
私の場合はまさにこのパターンで、頼れる前任者も引き継ぎ資料もゼロからのスタートでした。
17年で編み出した「ひとり事務を乗り越える方法」
対策① 振込チェックは「時間をおいて2回」が鉄則
どうしてもひとりしかいないので、人に頼むことは諦めました。そのかわり、時間をおいて2回チェックすることを自分のルールにしました。
具体的なやり方はこうです。
- 振込データを作成したら、一旦その場でチェック(1回目)
- 別の作業を最低でも30分はさんで頭をリセット
- 改めてゼロから見直す気持ちで2回目のチェック
- 金額・振込先・件数の3点を必ず声に出して確認
この「時間をおく」という一手間が意外と効果的で、1回目では気づかなかったミスが2回目で見つかることが何度もありました。面倒に感じるかもしれませんが、振込ミスのリカバリーの手間を考えたら、絶対にやっておいた方がいいです。
対策② わからないことは「聞いて・記録して・見返す」の3ステップ
わからないことが出てきたら、税務署・年金事務所・市役所・銀行など、関係する窓口に電話で確認するようにしました。
「こんなことも知らないのかと思われたら恥ずかしい」という気持ちになることもあるんですが、担当窓口に問い合わせるのは全然おかしいことじゃないです。むしろ、聞かずに間違えた方がよっぽど大変なことになります。
そして聞いたら必ずExcelの記録シートに残すこと。私は以下の項目で管理するようにしました。
| 日付 | 問い合わせ先 | 聞いた内容 | 回答・対応方法 |
|---|---|---|---|
| 〇月〇日 | 税務署 | ○○の処理方法 | ~のように対応する |
最初は手間ですが、半年・1年と積み重なると「自分だけのマニュアル」ができあがります。同じことで同じ場所に何度も電話しなくて済むようになるので、地味に時短にもなりました。
対策③ 支払い業務は「前倒し」で心の余裕を作る
「支払い日に体調が悪かったらどうしよう…」という不安、ひとり事務あるあるだと思います。
私が取った方法は、上司の承認が降りた段階で、支払い日は変えずに手続きだけ前倒しにすること。インターネットバンキングなら「日付指定の予約振込」ができる銀行も多いので、承認が取れた時点でさっさと予約を入れてしまいます。
これで「その日に絶対やらなきゃ」というプレッシャーから解放されました。支払いだけでなく、すべての仕事を余裕を持って前倒しするようにしたことで、体調不良でも私事のお休みでも、罪悪感なくしっかり休めるようになりました。
対策④ キャパオーバーは「見える化資料」で上司に伝える
仕事量がキャパを超えそうなときは、抱えている仕事とその期限を一覧にした資料を作って、上司に状況を説明するようにしました。
「忙しくて無理です」と口で言うだけより、「今こういう仕事がこの期限で〇件あります」と見せた方が、相手にもずっと伝わりやすいです。私が使っていたのはこんなシンプルな一覧表です。
| 仕事内容 | 期限 | 所要時間の目安 | 状況 |
|---|---|---|---|
| 給与計算 | 〇日 | 約2時間 | 進行中 |
| 社会保険手続き | 〇日 | 約3時間 | 未着手 |
これを見せながら「この期限、少し調整できますか?」と相談すると、優先順位の見直しや期限の調整をしてもらいやすくなりました。
対策⑤ 漠然とした不安には「開き直り」も必要
「本当にこれで合ってるのか…」という漠然とした不安は、正直なところ完全には消えていません。でも、1年、数年と仕事を続けて大きなトラブルが起きなければ、それは合格だと思うようにしました。
目安としては、こんなイメージです。
- 1年目:とにかく1周こなすことが目標。わからなくて当然
- 2〜3年目:ひととおり経験して、ようやく全体像がつかめてくる
- 5年目以降:大きなトラブルがなければ「自分のやり方」がほぼ確立される
最初はこんな考え方できなかったんですが、時間とともに「まぁ大丈夫だろ」と、少しずつ神経が太くなってきたんだと思います(笑)。気を張り詰めすぎると疲れてしまうので、ある程度の開き直りも必要です。「私、税理士じゃないんで!!」って心の中で叫びながら(笑)。
対策⑥ 愚痴の発散先は外に作る
職場に愚痴れる相手がいないなら、外に発散の場を作るしかないと割り切りました。私は個人のXアカウントで気持ちを叫んでいます(笑)。
あとは美味しいものを食べたり、腹が立つことがあっても「寝て忘れる」を繰り返したり。スシローかくら寿司で一人13皿食べたりもしてました(笑)。
体が資本なので、溜め込みすぎず、自分なりのガス抜き方法を見つけることが大事だと感じています。
ひとり事務を始めたばかりの人へ、最初に知っておいてほしいこと
ここからは、ひとり事務を始めたばかりの人に向けて、「最初にこれだけは知っておいてほしい」ということをお伝えします。私が当時知っていたら、もう少し楽だったな…と思うことを3つまとめました。
注意点① わからないことはすぐ聞いて、必ず記録に残す
ひとり事務の初心者あるあるなのですが、「こんなことも知らないのかと思われたら恥ずかしい」という気持ちから、わからないことを聞けずに抱え込んでしまうことがあります。
でもこれ、絶対にやめた方がいいです。
税務署・年金事務所・市役所・銀行の担当窓口は、問い合わせに答えてくれるのが仕事です。遠慮せず、電話でどんどん聞いてください。そして聞いたら5分以内にメモを残すこと。記憶が新鮮なうちに書き留めないと、細かいニュアンスがすぐ抜けていきます。
この記録の積み重ねが、半年後・1年後に「自分だけのマニュアル」になります。
注意点② 年間スケジュール表を1枚作っておく
ひとり事務は業務範囲が広いので、「どんな仕事が年間でどのタイミングで発生するか」を早めに把握しておくと、あとがだいぶ楽になります。
押さえておきたい主な年間イベントはこちら。
- 毎月:給与計算・支払い処理・経費精算
- 3月・9月ごろ:社会保険の算定基礎届・月額変更届
- 11〜12月:年末調整
- 決算期:税理士への資料準備・法人税・消費税申告
1年目はわからないことだらけで当然なので、「やってみて気づいたことを書き足していく」で十分です。2年目からはこの表が本当に役に立ちます。
注意点③ 仕事の範囲が広がりすぎたら早めに上司と話し合う
ひとり事務をしていると、気づかないうちに仕事の範囲がどんどん広がっていくことがあります。「これも私がやるの?」と感じたとき、最初のうちはとりあえず引き受けてみるのも経験になります。
でも、それが続いて「明らかにキャパオーバーだ」と感じたら、感情的にならずに仕事量を可視化して上司に相談することをおすすめします。
「忙しくて無理です」だけでは伝わりにくいですが、仕事の量と期限を一覧にして見せることで、話し合いの土台が作れます。待遇や給与の見直しについても、この資料があると交渉がしやすくなります。自分を守るためにも、「見える化して相談する」癖を早めに身につけておくと後々楽になりますよ。
40代・将来に不安があるあなたへ
最後に、少し先のことについても話させてください。
40代でひとり事務を続けていると、「このまま歳をとっていって大丈夫なのかな」という不安が出てくることがあると思います。私にもそういう時期がありました。
でも正直に言うと、ひとり事務を長く続けてきた経験は、思っているより価値があります。
経理・労務・総務・各種手続きをひとりでこなしてきた経験は、大きな会社では分業されている仕事を全部できるということ。転職市場でも、小さい会社の即戦力として評価されることがあります。
もちろん「ひとりで全部やってきたから専門性が薄い」と感じることもあるかもしれません。でもそれは、どんな仕事でもある程度こなせる柔軟性を持っているということでもあります。
17年やってきて思うのは、「続けること自体がキャリアになっている」ということ。不安は消えないかもしれないけれど、今日も仕事をこなしているあなたは、ちゃんと前に進んでいます。
まとめ:ひとり事務はしんどいけど、どうにかなる
ひとり事務のしんどさは、「ひとりだから」というシンプルな構造的問題がほとんどです。チェックしてくれる人も、助けてくれる人も、愚痴れる人もいない。それがしんどい。
でも、工夫することで少しずつ楽になっていきます。この記事でお伝えしたことをまとめると、
- チェックは30分おいて2回、声に出して確認
- わからないことは聞いて・Excelに記録・見返す
- 仕事は前倒しで「その日にやらなきゃ」をなくす
- キャパオーバーは一覧表で見える化して上司に相談
- 3〜5年トラブルなければ「まぁ大丈夫」と開き直る
- 愚痴の発散先は職場の外に作る
私は未経験・引き継ぎなしというスタートでしたが、17年なんとかやってこられました。完璧じゃなくていい。大きなトラブルなく今日も仕事できたなら、それで十分です。
今、同じようにひとり事務で頑張っているかた、本当にお疲れさまです。生きていくためには働かなきゃいけないので、一緒に頑張っていきましょう^^
(腹立ってしょうもない時はスシローかくら寿司で13皿、おすすめです!笑)
私のブログを見てくれてありがとうございます^^
↓時間がある方は他の記事も見ていってくれると嬉しいです↓

